BLACK@HEART
「喧嘩でもしたんか、空。
浮かない顔しやがって」尋義は
空の頭を小突いた。

「また頭痛か?」朱慈は空の額
に手をやり、尋ねた。

「なぁ、俺にも教えてくれ。空に
何が見えてんのか」尋義は2人
を遮るように言った。



朱慈の部屋はかなり整頓されて
いて、尋義の部屋とは正反対だな
と空は感じた。

「俺に見えてるのは、霊と人間が
持つ感情。生き霊見たいなモン。
苦しみとか嫉妬とか……

そんでもって、俺には霊とかが
背負ってる傷みたいなモンが
見えるんや。

それも霊とかの目線で頭ん中に
流れ込んでくる」空は言った。

また頭痛がする……

「…ゲーデって知ってるか?」
ふと尋義が言った。

「死と生の闇の仲介者。それが
ゲーデだ。お前に見えてんのは,
時として、罪を犯す動機みたいな
モンだろう?人を人として,
生かすも殺すもこれ次第って訳
じゃね?」

確かにそうかもしれない。

人を生かすも殺すもその人の
感情次第だ。感情に流されて、罪
を犯せば、人は闇に堕ちる。

そう考えれば、人が人らしく
生きるか死ぬかを仲介している
のは奴らなのかもしれない。

人間だけが持つ感情は
時として人生をも狂わせる……
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