モノクロの世界
母は私をすぐに総合病院に連れて行った

=色無視力低下症=(ショクム シリョク テイカショウ)

医師から告げられた一般的でない病名

『この病気は1/20000000で発症する極めて珍しいものでして…お伝えしづらいのですが遅かれ早かれ失明します』

当時2歳だった私は医者が何を言ってるのか
理解出来るはずもなくだだ泣き崩れる母を
心配する事しか出来なかった

『先生、この子はまだ2歳なんです失明だなんて…』

『この病気は個人差が有るのですがお子さんの場合level4…いつ失明してもおかしくない状態です』

『そんな…』

母はますます泣き崩れた

『今の医療技術では治療策は無いんです』

その日から母は私に点字を教えるようになった

いつ失明しても困らないように
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