不器用な恋愛
よろめきながら振り返ると
美幸は優しく笑ってた。
琢磨も隣で頷いてる。
「…ありがとうっ…!」
俺は二人の優しさにこたえるように
校舎に向かって走り出した。
もう振り向いちゃダメだ。
前を見なきゃ。
時間は戻らない。
―今を…俺の手で作り出すんだ。
息が上がる。
足が痛い。
でも届けたいんだ。
俺の気持ちを。
「着…いた…」
相変わらず錆び付いたドアに
俺は手をかけた。
―ギギギギギ……