俺様常務の甘い策略
中卒なんかじゃ、ろくな仕事にもつけないし、周囲にも馬鹿にされる。

でも、そんな時、担任の先生が紹介してくれたのが、皇極学園。有名私立の全寮制の学校で大学まであり偏差値も高く、特待生になれば学費も寮費も全額免除。

ほとんどの生徒は良家の子女だが、選り好み出来る状況ではなかった。ここに入らなければ、私の学歴は中卒で終わる。そんなの私のプライドが許さなかった。

勉強が出来た私は倍率十倍の試験を見事パスして皇極の特進科に進学したが、そこに立ちはだかる壁が藤堂だった。

中学ではいつも成績は首位を独走してたのに、この高校に入ってからというものいつも首位は藤堂で私は二位に甘んじていた。

私はコツコツ努力して勉強するタイプだったが、この憎き藤堂は女の子と遊んでいても全教科満点を取ってしまうような奴。

外国の王子さまのような端整な容姿で身長は百八十センチ、藤堂は女の子に人気があったが、私はこいつの事が嫌いだった。

美しい外見に騙されてはいけない。顔は綺麗でも、中身はあらゆる意味でモンスターだ。

勉強が出来るだけのお坊っちゃまではなく、こいつが一睨みするだけで不良連中が尻尾を巻いて逃げる。

絶対に先生のいないところで、素行の悪い不良に何かしら制裁を加えていたに違いない。

実際にその場を見たわけではないけど、藤堂を本気で怒らせるのは危険だと本能で感じていた。

あまり関わりたくなかったのに、藤堂はよく私に絡んできた。生徒会長だった藤堂は私の意思を無視して副会長に指名し私に生徒会の雑務を押し付けた。

奴隷のようにこき使われていた日々。
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