俺様常務の甘い策略
「藤堂……じゃなかった。藤堂さん、ノックぐらいしてくれませんか?」

眉をしかめて注意するが、藤堂はいつもと変わらず面白そうに私を見る。

「ノックしたんだけど。秋月が熱弁振るってて気づかなかったんだよ」

藤堂がニヤリとする。

「社長にそんな説教出来るのも秋月くらいじゃないかな。朝から面白いものを見せてもらったよ」

「私は仕事をしてるだけです。見世物じゃありませんよ」

冷ややかな視線を藤堂に向けるが、彼は余裕の笑みを浮かべる。

「感心してるんだよ。やっぱり、秋月は変わらないね」

藤堂の言葉に眉根を寄せる。

「褒められてる気がしないんですけど……」

むしろ、おちょくられてるような。

「そうかな?」

私をからかうような視線は相変わらずだ。
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