俺様常務の甘い策略
でも、大学の時はもっとスリムで女みたいに綺麗な顔してたけど、アメリカに行ってる間にすごく精悍な顔つきになった。

藤堂を見たら、きっと秘書課のお嬢ちゃんたちは色めき立つだろう。

無駄にハンサムだし、頭も切れるし、金持ちだもんね、こいつ。

天て二物どころか五物くらい藤堂に与えてる。

ほんと世の中って不公平だわ。

でも、私は絶対に藤堂にはひれ伏さない。

こいつのペースに巻き込まれてたまるか。

「社長とお話があるようなら、私はこれで失礼します」

これ以上の無駄話は無用とばかりに、藤堂から目線を外してドアノブを握ろうと手を伸ばすと彼に声をかけられた。

「秋月、美味しいコーヒーを一つ頼むよ」

美味しいコーヒーだあ?

こいつに言われると、なんか腹立たしい。

ウェイトレスじゃないわよ!って言い返したいとこだが、これも秘書の仕事のうちだ。

私は怒りを堪えながらまた藤堂に目を向けると、こいつは私の目を見て笑った。
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