俺様常務の甘い策略
楽しそうに尻尾を振って……。

尻尾?

パッと目を開けると茶色いダックスフンドが私をじっと見つめながら尻尾を振っている。

「可愛いでしょ?」

颯介が現れて、私に向かってにっこり微笑む。

「どうしたのこの子?」

「前、ショッピングモールに行った時、欲しそうにじっとダックスフンド見てたでしょ?うちはペット可だし、俺が出張でいない時でも沙羅が寂しくないように」

颯介がダックスフンドを抱き上げて、優しく頭を撫でる。

こいつの優しさに思わず私の涙腺がゆるんだ。

「……あんたって……狡い。こんな不意打ち……嬉し過ぎるじゃない」

「こいつは賢くて、雄だし、俺の次に頼りになるよ」

私の頬をつたる涙を颯介が指で拭う。

「用事って……この子……引き取りに行ったの?」
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