**青空ドロップ**~君が落としたラブレター〜



高校生活はあっという間にすぎてゆくと

中学の時、先輩が言っていた

それは割と嘘じゃなくて

時間はただだ過ぎるばかりだった。

そしていつの間にかぽっかり空いた彼の席にも

彼がいないという事実にも慣れてしまった

しぃの存在は少しずつ

思い出となり始めている______



「お~い、聞いてんのか?」


ペチっと頭を叩かれて顔を上げると

不思議そうな顔の風斗がいて



「ごめん、何?」

「ノート返しに来たんだけど」



頭の上にやってきたのはどうやら私のノートだったらしく

昨日風斗に貸していた古典のノートが返ってきた


「また写したでしょ」

「別にいいだろ」

「期末で赤点取っても知らないからね」



そう言うと風斗はべーっと舌を出して行ってしまった

風斗は…進路どうするんだろう?

手元の進路希望調査表は白紙のまま。

それをぼーっと眺めながら頭を抱える


いつかしぃと約束した大学

あそこへ行くために勉強してきたけど

この間の三者面談でも

先生に少し厳しいと言われてしまった

今からコツコツ勉強していけば

もしかしたら間に合うかもしれないけど

そこまで出来るかな?

しぃもいないのに、その約束、守れるかな?


でもやっぱり私はそこに行きたい

別にしぃの約束を守るためとか

そういうんじゃなくて、

ただ単純にそこで天文学の勉強がしたい。

それだけ。



「天文学部…っと」



やっと白紙から脱出できた調査表

ボールペンで書かれた第一希望は約束の場所

ううん、私自身が行きたい場所

落ちた時はその時だ


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