**青空ドロップ**~君が落としたラブレター〜



玄関を開けるとしぃがいて

駆け寄って

でもなんて言ったら分かんなくて俯いた

言わなきゃ…言わなきゃ…




「しぃ、あのね…」

「泣いたでしょ」

「え?」



涙は拭ったはずなのにね



「泣いてないよ」



やっぱり強がっちゃって

でもそれはしぃが気づいてるって

分かってるから



「目、赤いよ」



7月だからか

太陽は沈みかけてもまだ薄暗くて

表情がはっきり見えてしまうから

私の嘘なんて嘘に入らないくらいで。




「なんで泣いたの?」



しぃはたまに意地悪をする

分かってるのにあえて聞いて

小悪魔みたいに笑って

私の頬を撫でて

そして私が慌てるとまた笑うんだ



「ねえ、なんで?」



そう言って

答えなきゃならない雰囲気作っちゃって

でもそれが逆に

今は嬉しかった

私が素直じゃないの知ってるから



「私も…"好きだよ"」



嘘つきはもうおしまい

でもね、たまには許してね

私の嘘、見破ってそして______



「俺の見えないところで泣かないで」



私の涙を拭って?

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