期間婚〜彼と私の微糖な関係〜
「久しぶりの社長、早く癒されたい」
「でも、婚約どうなったんだろ?」
「イケメンは飾っておくだけで目の保養だね」
更衣室で飛び交う言葉を聞きながら
憂鬱な気持ちでホールに向かう。
とりあえず、後ろのほうで立っていると、少し遅れて千洋…社長が前に出た。
「先月、私がいなくても我が社の売り上げは昨年の同月に比べて…」
久しぶりに聞いた社長の声。
私の名前を呼んで
好きだと囁いてくれた声。
思い出すと涙が滲む。
「そして僕から社員のみなさんに私事ですが、報告があります。」
そんな言葉に一部の女子社員がざわつく。
「もしかしたら、婚約のことかもよ。」
耐えきれず唇を噛み締めて俯いた。