期間婚〜彼と私の微糖な関係〜
「千洋さん、前社長への手土産は王子ののケーキにしましょうよ」
「王子のケーキ?何それ?」
「住宅街にひっそり佇むケーキ屋さんです。
前社長はそこのケーキ屋さんの大ファンで、週に4度は外出の際に買って帰られていました。」
「…そうなんだ。全然知らなかったよ。むしろ甘い物は苦手なのかと思ってた。」
苦笑いしながら、私に誘導されながら車を走らせて、向こう側にアンティーク調のお店が見え道路脇に車を停車させる。
「ここは駐車場がないから千洋さんは車で待っていてください。」
若社長を残し、店内に入る。
前社長からお店の場所や話は聞いていたが、来たのは初めてだった。
女性に好かれそうな小さめの愛らしいケーキが並ぶ。