期間婚〜彼と私の微糖な関係〜
若社長は優しく頬笑むけれど
私は金魚みたいに口をパクパクさせた。
人様の前で偽り婚でしょ?なんて言えるわけもない。
…
もしかして、前社長に言われたことを気にかけてんの?
それなら…
「私、別に5000円くらいのやつでいい…」
呟くと
くすくすっと店員さんが笑った。
いや、あなたにとっては笑い事かもしれんよ?
だけど私にとっては笑えないことなんだよ。
「遠慮しないで?」
困った様子の若社長だけど、今私はあなたの何百倍も困り果てています。
「もしかして気に入ったのがなかった?」
「そうじゃなくて…」
ちらりと見た1番お安いもので私の月給の軽く3倍。
それなのに、何を勘違いしたのか「ちょこちゃんは欲がないね。」
そう言って、店員さんに私が見た中で1番安いやつ。
それでも60万以上もするものを店員に頼み出した。