願い橋。【短編】
その橋の上で一人の女の子が泣いている。


『橋の上に垂れ下がっている葉っぱに願いを書き、その葉を川へと投げ捨て、川の上に浮かぶと願いが叶う』

これが、いつしか生まれた願いを叶える為のルール。


簡単そうにみえて、結構難しい。



その女の子も涙に滲んだ葉っぱの上に願いを書き、川に投げ捨てている。



しかし、葉っぱは風に流され、どこか遠くへと風に乗って飛ばされて行く。


それでも女の子は何度も何度も繰り返し、葉っぱを川へ向け投げていた。
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