青春に、寄り道中。



そしてわたしも食べ終えると、ピンクの水玉の保冷バッグの中にしまった。



「お昼、付き合ってくれてありがとう」

「ううん」



首を横に振って優しく笑う彼を見て、わたしも笑顔を浮かべた。



そしてすぐに、なにも言わずにお互いに席を立ち上がって、理科室を出る。


そして教室へともどろうとしたとき、ふと隣の教室を覗いてみた。

あれ……もしかしてここが美術室?
そう思って、足を止めた。



棚には絵の具やよくわからない画材とかがたくさん置いてある。


電気も点いてなくてカーテンも閉まっているから、なんだか暗い室内。

だけど少し開いた隙間から差し込む光が当たって、真っ白なキャンバスが立てかけられたイーゼルは存在感を醸し出していた。


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