さぁ、オレと恋をしてみようか

さすがに、疲れてきた…。最初は返事をしてたものの、今となっては放置。


「じゃあ、これ着てみて！」
「えー、もういいよ…」
「ダメ！」


そしてある程度、数着……いや、数十着はあるか。


お母さんが決めた服を着させられる、まさに着せかえ人形だ。


ねぇ、もう2時間も経ってるんだけど…。


今疲れて明日起きれなかったら、お母さんのせいだ。


ブツブツ文句を言いながらも、片っぱしから着ていく。


すると、お母さんのスマホの着信音が鳴り響いた。これって、ゼッタイお父さんだよね…。


「もしもし？賢太くん？昨日言ったでしょ！明日、芽衣子のデートなんだから！忙しいの！カレーライス作ってあるんだから、食べてて！じゃあね」


お母さん…一方的に喋って切っちゃったよ…。お父さん、大丈夫かな。