みんなの冷蔵庫(仮)1
確かに答案用紙は白く、折り目こそついていたが、小学生の時そのままの状態に見えた。


「例えば、タイムカプセルみたいに地中に紙を埋めたらボロボロになる。そのまま放置したとしても、あんなごく普通のプリント用紙なら、黄ばんだり、シミができたりしてしまうはずだ」


京極は立ち上がり、テストが置かれた棚まで歩きだす。

こんなに真面目な話の途中なのに、柔らかい絨毯の上を姿勢よく歩く脚さばきに、見とれてしまう。

またこれも細胞のせいなんだ。細胞が勝手に騒ぐんだから、仕方ない。

私は自分に言い訳しながら京極を見た。


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