みんなの冷蔵庫(仮)1
「す、すみません。話、聞かせて下さい」


あまりの恥ずかしさに、両手で両頬を挟んで俯く。


「突然いろんな事を聞かされて混乱してるんですよね。無理もないです。私も会長が目の前で消えた時は、大変混乱しましたから」


そう言うと佐田さんは一歩下がり、元いた場所で姿勢を戻した。

立ち姿がまた綺麗な人だ。

京極の、しなやかな若竹のようなラインの美しさではなく、根を張り太陽に向けて真っ直ぐに伸びる、杉のような清々しさ。

低音で深みのある渋い声が耳に心地良い。


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