みんなの冷蔵庫(仮)1
「カフェで忘れてましたよ」


目尻を下げて言われ、慌てて紙袋を覗くと、私のピンクのハンドバックが入っていた。


「カフェって……あの?」


京極と初めて会った、あの店しかありえない。
そういわれてみればあの後ずっと手ぶらだった。


「私もあそこにいたんです。バック、お預かりしてました。言うのが遅くなり、すみません」


「こっちこそすみません!」


申し訳なさそうに眉をハの字にする佐田さんに、両手と首を激しく何度も横に振る。
むしろ、持っていてくれて助かった。


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