みんなの冷蔵庫(仮)1
「あの時、佐田をわざわざ出さずに、父と一緒に冷蔵庫に入れたままにしてもよかったと思わないか?」


言われてみたらそうだ。邪魔者を消したいのなら、佐田さんを一度冷蔵庫に入れてすぐに出してしまう必要はない。


「しかしそれをせず、佐田はここに残し、父と自分だけ消えた。つまり、父だけが必要だった」


京極は私に一歩近付き、二人の距離はほんの数十センチになる。

私は息がかかってしまうんじゃないかと不安で、出来るだけ小さく細く呼吸をした。


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