みんなの冷蔵庫(仮)1
「い、いらない」


この状況で生姜湯なんか飲むわけないじゃない。

差し出された高価そうな薔薇模様のティーカップを、指で軽く押し返す。

生姜湯があるって……何なの、その品揃え。


スーツ男が片手を上げたのを合図に、静かに車は走り出す。

私は今更ながら、車内をぐるりと見渡した。

天井にはジャラジャラしたミニシャンデリアみたいな証明が付いていて、シート脇はちょっとしたバーカウンターみたいになっている。

内装は濃い紫色で統一されていて、セレブ感がプンプンしてる。

こういう車、初めて乗ったけど全然揺れないんだ。




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