みんなの冷蔵庫(仮)1
シグマのことを子供だと思って侮っていたくせに、急に私は「上空にいる鷹に睨まれた兎」のような気分になった。

下手に動けない。

そんな気持ちで、鼻の頭や、妙に乾いてしまった唇を落ち着かない指先で触れ続けた。

だって……何て言ったらいいのかわからない。

自分でもよくわからないうちに、好きになっていたのだから。


少し鳶色がかったシグマの瞳は、いつものシグマとは違う、静かながらも熱のような物を感じた。


しばらく見つめていたけど、何も言わない私に痺れを切らしたのかもしれないし、いつものマイペースさで興味がもうなくなってしまったのかもしれない。

突然表情が切り替わり、ガバッと起き上がって椅子の背にもたれて、足をぶらぶらさせた。


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