みんなの冷蔵庫(仮)1
いきなり大きく咳ばらいをして、男が手でスーツを払った。
黒いスーツに白っぽく足跡がついている。


「二人共僕を無視するな。くらら、君、僕にあんなひどいことをしておいて、その後まるっきり無視だなんて、一体何のプレイだ」


男がプリプリそう言い、サイドボードのカップにまた口を付けた。

てかまだ飲むんだ生姜湯……。

と、心の中でツッコミつつ、横に座るシグマとは反対方向に、ぷいとそっぽを向いた。


「大丈夫?」


そう言って、シグマがスーツ男の顔を覗き込んだ。


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