みんなの冷蔵庫(仮)1
「冷蔵庫の中には入りたいけど、お前達に何かあるのはごめんだ」


京極の疲れ切ってうなだれた横顔には、安堵よりも不安や苦しみが浮かんでいた。


「心配かけてごめんね」


京極も私も俯いたまましばらく沈黙が続くと、シグマがそう呟いた。


京極は穏やかに笑みを浮かべ、首を横に振った。


「僕こそ、気付かなくてすまなかった」


その痛みを含んだ声に、私は更に胸が苦しくなる。

また泣きそうになるのを、必死で堪える。

京極も、シグマが倒れた時からずっと心配して自分を責めていたのに、私を気遣ってあんな風に何ともない素振りをしていたのだと思うと、一番周りが見えてなくて駄目なのは自分だと思い知らされ、悔しくて泣けてくる。


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