カフェには黒豹と王子様がいます
 一応、甥っ子になるのかな?

「義母とはうまくいってなくてね」

「あんなにおいしいお茶を入れられるのに、ですか?」

「え?」

「だって、あのお煎茶はあの人に教わったんでしょ?」

「……うん」

「あ!小野田先輩が言ってた、元子さんに似てるっていう、昔本気で好きだった人って……!」

 徳永先輩にいきなり口をふさがれた。

「西口、それ以上しゃべると、キスしちゃうよ」

 え!!な、なに???

「ほんっとに思ったことすぐ口に出るし、顔に出るし困った子だね」

 手を離してくれた。

「ごめんなさい」

「えぐるなよ。いろいろあったんだからさ」

「ご!ごめんなさい!」
< 160 / 443 >

この作品をシェア

pagetop