カフェには黒豹と王子様がいます
「あ、今、店を出たところです!今ならまだ間に合うかも!大通りでタクシーを拾うと言っていたから」 

「わかった!」


大通りに向かって走った。

いた。

今まさにタクシーに乗り込もうとしている小野田先輩。

「早く、小野田を呼べ!行っちまう!」

 徳永先輩は、私の背中を押した。

 ……お……小野田先輩!

 お、の、だ先輩!


「小野田先輩!」


 出た。

 声が出た。

 届いた。

 驚いた顔でこっちを見た。

< 224 / 443 >

この作品をシェア

pagetop