カフェには黒豹と王子様がいます
 香織さんが不安げに優を見る。

 優はにっこり笑って

「小野田、西口、おかえり」

 と言った。

「徳永!ひっさしぶり!」

「小野田、元気そうだね」

 恭一はまっすぐ優の所に行った。

「ちょっと恭一、かわいい妹より、男の友情なんだ」

「今日子はしょっちゅうメールしてたろ?」

「いいけど」

 恭一はあたしの頭をわしゃわしゃと撫でた。

 優が西口さんをじっと見る。

「おかえり西口」

「た、ただいま」

 じっと見ている優から、少し目をそらす西口さん。

「なんか女っぽくなった。……小野田のせいか」

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