カフェには黒豹と王子様がいます
「え?な、なに言ってるの……?」

「フフフ、そういうところは変わんないね」

「優!」

 私は優のシャツの裾を引っ張った。

「なんだよ」

 香織さんが、ちょっと離れていることを教えるために、合図した。

「ああ。香織、紹介するからこっちおいで」

 香織さんが恥ずかしそうに、優のそばに来る。

「僕の……彼女」

 一番驚いてうれしそうだったのは恭一だった。

 まあ当たり前だよね。

「北野香織……です」

「はいはい!僕、今日子ちゃんの彼氏です!」

「え?!」

 その場にいた全員が言葉を出した。

 ていうか、あたしも言ったわ「え?」って。バカ!

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