カフェには黒豹と王子様がいます
「西口、僕が来るまでになんかあったの?」

「うふふ、竹本さんの新作のチーズケーキがすっごく美味しくて♪」

「……よくわからない」

「なんだか、女友達ができたみたいで、うれしいです」

「そ、そうなんだ」


 次のバイトの日、小野田先輩も、私と竹本さんの様子を見て目を丸くした。

「小野田くん、なに驚いてるの?かわいい~」

 と言いながら、小野田先輩を壁ドンする竹本さん。

「あ、あの……」

 私にはすごく強い態度に出る小野田先輩が、タジタジになっている。

 ここは私の出番かな?

「た・け・も・とさん、仕事中はやめてくださいって言ったでしょ」

「はいはい。西口ちゃんがやめろって言うから、やめてあげるわね~」

 竹本さんは、小野田先輩の頬をぺちぺちとたたいて、小野田先輩から離れた。
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