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「何でここが分かったの?」
「俺の勘」
「何が勘だよ」
ありえない。と言わんばかりに美咲はクスクスと笑いだす。
それにつられるかの様に俺も口角を上げ、
「葵ちゃんに聞いた」
そう言った俺に、再び美咲は目を見開いた。
だろうな。俺と葵ちゃんとの接点なんて何もねぇんだから。
むしろ今日、初めて会ったし。
「えっ、葵?もしかして家に行ったの?」
「行くかよ。昼前まで店に居て、久しぶりにみぃちゃんに電話したのに全然出ねぇし…、帰ろうと思って外に出たら葵ちゃんが居た」
「葵、何してたの?」
「俺待ってたみたい。んで、お礼言われた」
「お礼?」
「あー…お金の事。だからついでにみぃちゃんの居場所聞いたら、多分ここに居るって言われたから来た」
「そうなんだ」
小さく呟いただけで、それ以上美咲は何も言わなかった。
多分、こいつの事だろうから絶対に何かを考えているに違いない。
それにもう、俺にとったらあの金の事なんかなかった事にしたい。と言うか、その話をするのも面倒くさかった。
「なぁ、ここってゴールドコーストだろ?」
沈んだ空気を遮ろうと、俺はそう言って美咲から写真に視線を移す。
「え、うん。知ってんの?」
「行った事あっから。って言っても野郎ばっかでだけど」
昨年ホストの仲間たちと正月に旅行に行った事をふと思い出し、苦笑いが漏れる。
ほんとに男ばかりでむさ苦しかったけど、あの途轍もなく綺麗な海だけは今でも新鮮に覚えていた。