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その写真から視線を逸らし、他にも沢山ある写真に俺は目を配る。
どうやったらこんな綺麗な風景が撮れんだよ。と思いながら数々の写真に見惚れていると、ある一つの写真に何故か釘付けになってしまった。
写真の下にあるプレートに書かれたその言葉。
その言葉がやけに引っかかって、俺は無意識に美咲へと視線を移していた。
「みぃちゃん…」
未だ、さっきまで居た所に立ち尽くす美咲に手招きをする。
その俺の声でハッと我に返った美咲は俺の傍まで駆け寄った。
「すげぇな、これ」
そう呟く俺と同じように美咲も写真に釘付けになる。
目に入り込むのは世界最強とも言われるエベレストの山。
そこに書かれてある言葉はまるで美咲に対する言葉のように思えた。
美咲は何を思って何を考えているのか。
そう思うと俺は躊躇う事無く口を開いた。
「what dreams do you have ? あなたはどんな夢をもっていますか?…だって」
物凄く驚いたんだろうか。隣から見つめて来る視線の気配を感じる。
だからその視線とかち合わす為に顔を向けると案の定、美咲は目を見開いていた。
その表情に思わず笑みが零れる。
「え、英語話せるの?」
だけど驚いてた事は、どうやらその文章ではなかったらしい。
美咲が驚いているのは俺が英語を話せたからであって、その文章には興味すらなかったらしい。
だから思わず呆れた笑みが込み上げてきた。