Domain

「で?」


とりあえず座った俺はポケットからタバコを取り出し咥える。

そして火を点けながら流星に視線を送った。


「あれ?気になる?」

「間違った事は訂正しとかねぇと、お前ら面倒くせぇし」

「多分、訂正する事なんもねぇと思う」

「……」


笑う流星に顔を顰めてタバコの煙を吐き出す。


「最近付き合い悪いっつったら、沙世ママがお前の事、恋煩いって言ってたから」

「はぁ?…んだ、それ。つか煩ってはいねぇから」

「おぉっ、そこは通り過ぎたって事か。最近、お前調子いいもんな」

「はい?」


タバコを咥えたまま言葉を吐き出し俺は一度立ち上がって、冷蔵庫から水を取り出した。

ペットボトルの蓋を開け、そのまま俺は喉に水を流し込む。


「だから一応、身体の調子はいいんすけどね。っつっといた」

「沙世さんと関わんのやめろよ」

「なんで?」

「ロクな事ねぇわ。どーせ俺の話しかしねぇんだから」

「そんな事ねぇぞ。沙世ママの店の改装の話とか、ここら辺に新店できるとか」

「追加話だろうが」

「まぁ、でも?お前の事、心配してたぞー。飲みすぎっからって。ま、それも今は大丈夫って言っといた」

「俺が飲んでるとか、飲んでねぇとか、お前知らねぇだろうが」

「だからさっきも言っただろうが。眠い、疲れたって言葉言わなくなったなって」

「そうか?」

「…で?お前、一緒に住んでんの?美咲ちゃんと」

「……」


流星の言葉に思わず口を閉ざし、視線を上げる。

目がかち合った時、流星は頬を緩めた。
< 343 / 587 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop