ワンコorオオカミですか!?
サンタと日向ぼっこしたり、サンタとご飯を食べたり、サンタと玩具で遊んだり。

癒されるこの空間で、私もサンタと同じ猫になりたいと思った。

猫でいい。
猫で良いから、良い子に可愛く飼い主に甘えて見せるから、このまま猫になりたい。


そんな妄想をしながら洗い物をしていると、一階のオートロックの方のインターフォンが鳴った。

エプロンで手を拭きながら、一階の映像を見ると、紺野さんが仁王立ちで立っているのが見えた。

「わ、紺野さん」

『うわ。当たっちゃった。貴方の家に行ったのに居なかったから、此処かなって、ね』


紺野さんが何で狼君の家を知っているんだろう。
ってか、仕事は?

にやー。

サンタが、私が窓から一人で何か見てるのかと、自分にも見せろと、ズボンをガリガリ登り始めた。

ジーンズだから、爪を立てられてもそこまで痛くないけれど。


『ほう。――そこに居るのだな』

低くよく通る声に、私は固まる。

『謝罪に来てやった。さっさと開けろ』

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