ワンコorオオカミですか!?
嘘や騙しや隠し事もなく、お互いの唇がふれた。
かちかちに固まった私の唇を、狼君が優しく舌で突いてこじ開ける。
現実ではクジラは空を泳がないし、私が思い描くような魔法の世界はないけれど。
狼君の体温、狼君の言葉、――狼君に触れるときめきは、
あの世界観では説明できないような甘い世界だった。
価値観も世界観も、小さくて狭い視野も壊されて暴かれて行く。
けれどソレが堪らない。