ワンコorオオカミですか!?
その瞬間、美国部長は目元を細めて王子様ルックスで笑った。

女たちがコレをみたら大騒ぎして一日で会社に広まるような、誰も見たことのない笑顔。

だけど、それはまるで美冬を気に入っているような、――俺でもすぐに分かるその視線、笑顔に苛々が募る。

「言っておかなくても分かると思いますが、美国部長の入りこむ隙間はありませんよ」

それだけは阻止したい。
やっと両思いになってこれからだと言うのに、そんな簡単に邪魔されてたまるものか。

「ふん。余裕がないな。お前ほど必死で欲しい相手でもない」

そう言うと、またパソコンへ視線を戻した。
どうやらすぐに仕事へ気持ちを切り替えてしまえる程度の想いらしい。

どの程度で、俺みたいに直進できないなんてきっと大したこともない。

その外見で草食系とは笑ってしまう。
絶対に遊んでいると周りにイメージを持たれてしまっていると思うが、この人、そんなに積極的じゃないと思う。


結衣に狙われているのが良い証拠だ。



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