殺戮都市~バベル~
「わ、わわっ!」
日本刀を抜いていない時の俺の反応なんて、こんなもんだ。
コンクリートの上に倒れて、カランカランという金属音が辺りに響いた。
「誰だっ!」
当然、中の人が駆け寄って窓を開けた。
知宏という男が俺を見下ろし、スコップに手を伸ばした俺は、知宏を見上げる。
「……ここで何をしてる?悪いが、この家を拠点にしようとしているなら他を当たってくれないか?見ての通り、俺達が使ってるからな」
騒がれると思ったけど……ステルス機能がまだ生きていて、腕の色はまだ青い。
それに、南軍で遭遇した時はほんの一瞬だったから、俺の顔を覚えていないみたいだ。
「す、すみません……他を探します」
敵である事を悟られてはいけない。
俺がこの二人を殺したと気付かれる前にと、ペコリと頭を下げて、逃げるように民家の庭から飛び出した。
今来た道を走りながら、考える事は一つ。
理沙がいない!
偶然、知宏を見付けて、拠点まで突き止めたってのに。
仲間と別れて、他のやつと一緒にいるのか?
「くそっ!結局どこにいるのかわからないのかよ!どこにいるんだ、理沙!!」
そう叫びながら、俺は走った。
日本刀を抜いていない時の俺の反応なんて、こんなもんだ。
コンクリートの上に倒れて、カランカランという金属音が辺りに響いた。
「誰だっ!」
当然、中の人が駆け寄って窓を開けた。
知宏という男が俺を見下ろし、スコップに手を伸ばした俺は、知宏を見上げる。
「……ここで何をしてる?悪いが、この家を拠点にしようとしているなら他を当たってくれないか?見ての通り、俺達が使ってるからな」
騒がれると思ったけど……ステルス機能がまだ生きていて、腕の色はまだ青い。
それに、南軍で遭遇した時はほんの一瞬だったから、俺の顔を覚えていないみたいだ。
「す、すみません……他を探します」
敵である事を悟られてはいけない。
俺がこの二人を殺したと気付かれる前にと、ペコリと頭を下げて、逃げるように民家の庭から飛び出した。
今来た道を走りながら、考える事は一つ。
理沙がいない!
偶然、知宏を見付けて、拠点まで突き止めたってのに。
仲間と別れて、他のやつと一緒にいるのか?
「くそっ!結局どこにいるのかわからないのかよ!どこにいるんだ、理沙!!」
そう叫びながら、俺は走った。