殺戮都市~バベル~
「前線で踏ん張るっつってもよ、南軍の強いやつが攻めて来たら、沼沢をぶつけないと足止めにもならないぜ?俺達三人じゃあ、星5レアを食い止める事で精一杯だったしよ」


二毛が、梅原と城井を見て、顔をしかめて雪子さんに尋ねる。


確かに沼沢なら、レベルが半分になったとはいえ、相当な強さだったから、相手が星5レアでも十分に戦えるだろう。


いや、俺よりも全然強いから、そうそう殺される心配もないはずだ。


問題は……それ以外の人達か。


それでも、ここに集まったのはほとんどが星4レア以上。


この人達で戦えないと言うなら、他のやつらは絶望的に感じているだろう。


それこそ、地面に転がった死体の山が、また築かれる事になるのだ。


「うーん……固まって戦う方が良いのか、今回みたいに散らばって戦うのが良いのか。ま、この服部一郎はどうとでも戦えるけどなっ!!」


……この服部一郎ってやつは苦手だ。


元気と言うか、なんかズレてるような気がするんだよな。


まあ、悪い人ではなさそうなんだけど。


「どうにかなるとは思うんだよね。なんせ、西軍のキングは三葉ちゃんだ。私達が守り切れば、これ以上弱くなる事はないんだから」
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