Different Real
Real 2


神尾くんが学校に来ました。




「ねえねえ、やっぱり神尾くんかっこいいよね〜♡」

「あの何考えてるのか分からない感じがいい!」

「でも近寄り難いよね〜...」

「でもほら!神尾くんの隣の席の...榎本さん?あの子とよく話してるよね?」

「あぁ、あの子なんだろうね。地味で目立たないのに。」




すいませんが、全て聞こえてます......。

神尾くんが学校に来てから数日が経った。

クラスの女の子だけではなく、他クラスの女の子や上級生からもかっこいい!と騒がれている。

だけど、彼女たちにいくら話かけられても神尾くんはとても素っ気ない。

「うん」とか「あ、そう。」としか言わない。

そんな冷めた神尾くんに次第に女の子たちは近づくのを辞め、遠くから見つめるようになった。

が、神尾くんはなぜか私には普通に話しかけてくれる。

優しい物言いで、世間話だってする。

よく笑うし、聞き上手。

私は1度も彼を怖いとか近寄り難いとは思ったことはなかった。




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