君が冷たい理由。【完】


「ごめんね。颯太といい、すみれといい…」



太陽くんも前に顔を覗かせて凜と私に謝る。



「いやいや!全然っ。名前覚えられてないのは仕方ないしそれにすみれちゃんだって優しそうだし…」


「あーもう!だからあんたはすぐにそうやって騙されんのよ」



確かに凜の言う通り、人のことをすぐ信じてしまう私は騙されることの方が多いが
私と凜じゃ芹沢くんのことまだ知らなすぎる。



だからすみれちゃんが頼っていいというならその優しさに甘えてもいいのかなと思っていた。



「確かにそうだけど…今は1番力になってくれる人だし。ね?」





この修学旅行。



“何かが起こる”






ふと頭に過った。




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