冷徹なカレは溺甘オオカミ
わたしの外見、ものすごーく恋愛経験豊富そうに見えるんですってよ。

そんなわけで『おいおいわたし彼氏いない歴=年齢だよ』という心の声に反し、よく同級生や下級生の女子たちに恋愛相談を持ちかけられまして。

だけど自分は全然経験ないくせに、当時恋多き姉の恋愛話ばっかり聞かされていたわたしは、女の子たちの相談にそれなりに対応することができてしまった。

しかも不思議なことに、わたしに相談すると恋がうまくいく確率100%!とかなんとか。

その結果、わたし、恋愛マスター。彼氏がいたこともないのに、あだ名が恋愛マスター。

昔から、手のかかる弟の面倒を姉よりも見てたから、頼られると放っておけない性分もあったんだと思う。


もちろん、大学時代の友人や迷える子羊ちゃんたちには、わたしが恋愛経験ゼロって話はしていない。

だって、がっかりさせちゃかわいそうだもんね。……ていうか、自分が見栄を張りたかったっていうのもあるけど。

なんやかんやで恋愛関係をとことんこじらせていたわたしと違って、自分の容姿をうまくフル活用していた姉と弟は、昔から恋人が絶えなかった。

3人とも似たような顔立ちなのに、どうしてか、わたしだけがいつまでも恋愛の機会に恵まれない。

わたしには姉のようなかわいげもないし、弟のような社交性もなくて。

もう少しすれば、わたしも29歳。
もしかして、このままずっと独り身なのかも……なんて、たまに考えてしまうこともある。


あーあ、こういうとこ、よく姉や弟に指摘されるところだ。

「柊華ちゃんは真面目に生きすぎ!」、「ちょいちょいネガティブ発動すんな!」って。
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