私の好きな人

『あれは蛍のせいじゃねぇ!!
蛍は何も悪くねぇよ!!』

「うん、ありがとね、洸…」


洸はいつでも私の心配をする…
私を守ってくれている…
嬉しいけど…


「洸、敦のこと本当にいいの…?
好きなんでしょう?敦のこと…」

『………』


洸は自分のことより、私のことを優先してしまう…

いつでも洸は、遥みたいに自分の身体を持てるのに、それをしないのは私を心配しているからだ…

恭也の妻となれば、他の組から狙われる可能性が出てくる…

そんなことがないように喧嘩が強い洸が私の中で、すぐに助けられるように守ってくれている

だから、私の中から出ない


『俺はいいんだよ…
敦は俺の親友でいいんだ…

それにこんな俺を敦が好きになるわけねぇだろ…?』

「そんなことないよ!
敦は洸のこと絶対に好きだよ!」


あっ、言ってしまった…
敦は洸のことが好きだって…


『……ありがとな、蛍
でも、いいんだ

俺は今の関係で十分だよ』

「洸……」


お互い好きなのに…
どうして伝わらないんだろう…


私は二人の邪魔をしないように…
見守り続けることにした

< 205 / 234 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop