この恋心に嘘をつく
(何でこの人、当たり前のように一緒に座ってるんだろ…)
ミルクティーを飲みながら、考え込む。
「安生さんは、何時にバイトは終わりますか?」
「え? あ、22時ですけど、いろいろやることがあるので、帰るのは23時過ぎだと思いますけど」
つい答えてしまったが、何故そんなことを聞くんだろう?
「では、バイト終わりの30分を、俺にくれませんか?」
「は?」
今絶対、露骨に不審な顔を浮かべている。
首を傾げる凛子を見て、男性は笑顔を崩すことなく話を続ける。
「お話したいことがあるので」
(お話? もしかして、宗教の勧誘とか? 怪しい壺とか買わされる?!)
そう考えたら、男性の笑顔が急に怖く見えてきた。
「わ、私フリーターで、給料もそんなに良くないですから!」