いつだって僕らは
いつもと違う藤谷。なんとなく、何かあったんだなぁと分かる。

こんなに広い屋上に二人きり。二人とも黙ってしまうと、風の音だけが二人の耳元を通る。

強い風がふいて、あたしのセミロングの髪がなびいた。藤谷の、少し短めの髪も揺れている。

風がやむと藤谷は笑ってみせた。

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