自己中(元)彼の取扱書

* 潤和


2年ぶりに、彼女に会った。


喉から手が出る程、欲しい。と思った。


朱莉は、俺だけモノ。


俺が、心から欲しい。と初めて望んだ存在。


朱莉の前では、自分の気持ちも抑えられない。


だから朱莉の同意もなく、無理矢理キスしてしまった。


2年前より伸びた髪、体に出来た凹凸。


昔と比べものにならないくらい、朱莉は色気が増していた。


だから、そんな朱莉に俺の印を付けて置きたかった。


他の奴に渡すつもりはないが、念の為に保険を掛けて置きたかった。


朱莉の中で、少しでも俺が存在できるように・・・


なのに、俺はまた・・・


朱莉を傷付けてしまったかもしれない。




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