誰よりも大切なひとだから。



*.**.**.*


おっちょこちょいで、天然で、ちょっと味覚オンチ(?)な長野くん。


真面目な顔は、とても凛々しくて几帳面そうだったから、ちょっと意外だった。


まぁ、でも、ちょっとくらいギャップがあったほうが、人間、面白いよね。


「近藤さんって、理系やんね?理系の女子ってやっぱり少ない?」


里ちゃんに聞かれて、私は笑って答える。


「確かに、少ないですね。うちのクラスでは私も含めて2人。学年で見ても、4人しかいてません」


そう。私は理系。
ちなみに、今隣に座る長野くんも理系男子である。


東先生の庭で散々ガヤガヤしたあと、今度は家の中に入れてもらった。


適当に座れーと言われて、座った位置が右にともみん、左に長野くんという席だった。


ちなみに、机を挟んだ向かいに、里ちゃんが座っている。


長野くんとはほとんど喋ったことがなかったのだが……。


「理系の勉強って大変でしょう?」


「確かに。数学訳わかんないし。ね?長野くん」


里ちゃんとの会話のノリで、長野くんにも会話を吹っかけることができた。


「3年になったら、週5日の授業のうち、週7時間は数学やもんなー」


長野くんも普通に、答えてくれる。


高三になれば、理系ではもちろん、理系教科の勉強ばかりになる。


一日に2時間も数学があるのである。


その他は、化学とか……生物もしくは物理。


文系科目といえば、現代文学と社会の授業が申し訳程度に入ってくるくらい。


「ため息でるよねー」


「なぁ、ほんまに」


隣に座りながら、来年度を思って、二人同時に嘆息した。


< 13 / 156 >

この作品をシェア

pagetop