一途な彼と不器用彼女①
プルルル...
疾風「...ああ。...どうした...陸」
理事長寝起きか?
陸「あ、昨日俺ら病院に行ったがもう黒蝶が退院してたからまた後日会わせてくれねーか?」
疾風「あー...たぶん次会えるのは来年になるかもだがそれでもいいか?
いや、いつになるかわかんねーか。」
は?それってどー言うことだ。
陸「黒蝶もうこの町にはいないのか...?」
疾風「あー...まあそうだな。
あいつは気分屋つーか猫みたいなやつだからな。
またあいつが帰ってきたときに連絡する。
それよりもういいか?
これから用事があるんだわ。」
陸「あ、ああ。
ってかその用事って理事長や空良っちがいない理由なのか?」
疾風「まぁそーだな。
じゃあお前ら授業サボるんじゃねーぞ?
じゃーな!」
ブチッ...プープープー...
あ、切れた。
ってか俺丸く納められてね?
理事長達がいない理由も黒蝶の事も丸く納められている気がする。
戒「どうだって?」
おい、戒。主語がねーぞ。
顔見知りの人ならなにが?ってなるだろ。
まぁ戒が言っている事は
陸「黒蝶は1年後ぐらいなってもいいか?って」
理事長との電話の事だろう。
潤「どう言うことだよ。」
って潤もおかしいぞ。
陸「この町にはもう黒蝶はいねぇらしい」
那緒「この町の治安は俺らが守るしかないのか。」
魁柊「そーだな。」
「「「「「..............」」」」」
はぁ...またいつもの沈黙が始まったか。
俺らは蒼依がいなくなってからずっとこの調子だ。
この事件が起きてから俺らは蒼依の存在がどれだけ大切だったか知らされる。
なのになぜあいつは俺らの元から離れた...?
俺はただ疑問しかなかった。
俺らはいま蒼依が病気と戦っていることも知らずに。