痛々しくて痛い
「麻宮君は別に天然じゃないんじゃないですか?むしろ、年齢以上にしっかりしていると思うし」

「いやいや、そうじゃなくて」

「何でそこで麻宮君が出てくるんだよ」


染谷さんと絹田さんが間髪入れず突っ込んだ。


「このメンバーで他に天然って言ったら、どう考えても颯、あんたでしょーよ」


「えっ…。えぇー?オレ、天然じゃないですよぉ!」


染谷さんと絹田さんを交互に見ながら大庭さんは抗議した。


「何言ってんですかもー。変な言いがかりは止めて下さいよー」

「自分じゃ分からないだけだよ。正真正銘、まごうことなき天然だから」

いつの間にか机の上に取り出していた牛乳パックにストローを差しつつ、絹田さんはクールに言葉を返す。


「え。大庭さんも、そういう感じの人だったんですか?」

「…うん。ていうか、普段の言動を見てればだいたい察しはつくでしょ?」


牛乳を口に含んでいた絹田さんはそれを飲み下し、サンドイッチのパックを開きながら麻宮君の質問に答えた。


「しかも、こちとらもう一ヶ月もこの男と行動を共にしてんだからね。疑惑が確信に変わるには、充分な期間だったよ」

「だから、違いますってばー」

「本物の天然は天然である事を真っ向から否定するんだよなー。笑っちゃうくらいセオリー通りじゃないか」
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