痛々しくて痛い
優子ちゃんは今度はしみじみ、という感じで言葉を続けた。


『そういう、前へ前へと出たがりで仕切りたがりの子達が、誰かを嫌ってて、その態度をあからさまに表に出してたりすると、普通の感覚の人達は圧倒されてしまって太刀打ちできなくて、その負の感情に振り回されてしまったりするからねぇ』

「そうなんだよね…」


優子ちゃんはやっぱりすごい人だなーと思った。


こんな風に昔から、胸の中に渦巻き、だけどなかなか表現する事ができないモヤモヤとした気持ちを、私の代わりにきちんと言葉に変換してくれるのだ。


『もう、彼女達と関わるのはまっぴら御免だから。もしかしたら世間の荒波に揉まれて、すっかり丸くなっているかもしれないけどさ、過去の所業は今さら無かった事にはできないし水に流すつもりもない。せっかく今は充実した楽しい毎日を過ごしているっていうのに、わざわざ嫌な思い出と繋がる人達と会いたいとは思わないしね』

「……それに、そういった集まりでは必ず近況報告会になるだろうから、そしたら優子ちゃん返事に困っちゃうもんね」

『そう!ホントそれ!』


途端に優子ちゃんは興奮し出した。


漫画研究部では文化祭の時期に合わせて同人誌を作り、それを展示販売したりしていた。


優子ちゃんいわく「オリジナルストーリーで当たり障りのない、普通の男女間のプラトニックな恋の話かギャグ漫画」しか掲載されていない同人誌を。
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