痛々しくて痛い
「まぁ、もっともなご意見ですよね」

「頑張って下さいね、樹さん!」

「いやいや、キミ達も他人事じゃないから」


絹田さんと大庭さんの返しに染谷さんは『コラコラ』という感じの声音で物申した。


「この課のメンバーの集合写真撮って、そこにフルネームと一言コメントも添える予定だから。締め切りまでにちゃんと考えとけよ」

「ああ、それくらいだったら別に」

「ですよね。『これから頑張ります!よろしくお願いします!』って感じで良いんでしょ?」


絹田さん大庭さんはそんな風に気楽に受け流し、麻宮君も楽しそうな表情でその会話に耳を傾けていたけれど、私は内心『うっ』と思った。


ホント、昔から『写真』という物には忌まわしい思い出しかないから…。


だけど当然の事ながら、私一人だけそれを拒むという訳にはいかないだろう。


……し、仕事関係の写真なんだもんね。


ピースしたりおどけたポーズとったりして、陽気に弾ける必要性なんかないだろうし、無愛想にならないようにだけ気を付けて、大人しくフレームの中に収まっていれば、それで許されるハズだよね、うん。


「今のところインタビュー記事と、月間スケジュールの入力までは終わってるんだよな」


必死に自分自身に言い聞かせている間に、話が先に進んでいた。
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