痛々しくて痛い
「その処理については後ほど、実際に業務を進めながら俺か伊織か颯が二人に説明するから」

「はい」

「分かりました」

「ただ、昨日も言ったけど、今までは原稿データだけ作ってそれを業者にメールで送信して『後はよろしく!』っていう丸投げスタイルだったんだよ。だから校正だのデザインだのの領域にまで手を出すのは今回からが初めてで、その部分のてんやわんやっぷりは、実は俺は未知の世界なんだよな」

「とりあえず、やってみるしかないんですよね~」


頭の後ろで腕を組み、のんびりとした口調で大庭さんが発言した。


「場数こなして、ペース配分を掴んで行くしかないですよ。そんで、何か問題が出て来たらその時にまた皆で考えるって事で。あ、もちろん、印刷会社の人も相談に乗ってくれる筈だし」

「…そうだな」


しかし、その気負いの無さがむしろ、大庭さんのクリエイターとしての今までの経験に裏打ちされた自信を浮き彫りにさせ、この上ない心強さを感じさせた。


染谷さんも同じ感想を抱いたようで、フッと笑みを漏らしながら同意する。


その後、春号に掲載予定の記事の分担を決めて編集会議は終了し、それぞれ割り振られている仕事の中で手をつけられる物から進めて行く事になった。


総指揮官はもちろん染谷さんで、ひとまず今回の社内報に関しては麻宮君に大庭さん、私に絹田さんが先生役として付いて下さる。
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