痛々しくて痛い
「他の料理も順次取り分けていくからね。まずは前菜からいただこう!」


俺と陣内の礼の言葉に吉田と星野がそう返し、さらに星野はグラスを手に取りながら「じゃ、陣内君。音頭取ってよ」と続けた。


彼の「久々の再会に、乾杯!」という言葉を合図に、俺達も「乾杯!」と言葉を発しながら、それぞれグラスやジョッキを触れさせ合う。


各々欲する量を口に流し込み、存分に喉を潤した所で、四人だけのクラス会がスタートした。


「麻宮君て、どこに就職したの?」


最初から別個に席の前に置かれていたほうれん草のポタージュにバケットを浸しながら吉田が問いかけて来る。


「ん?真々田屋ってとこなんだけど…」

「え?あそこって、手芸用品専門店だよね?」

「うそ。何か意外!」

「言うと思った」


女子二人の想定内過ぎる反応に思わず苦笑する。


「んで、どこの店舗なの?真々田屋ってあちこちあるよね?」

「んー。ついこないだまでは吉祥寺店だったんだけど、2月から本社勤務になってさ」

「え!」

「それってズバリ栄転じゃないの!?」

「今年の春でようやく3年目なのにすごーい!」

「だよなぁ?何をかくそう、俺自身が戸惑いまくりだから」


そしてこの過剰気味な二人のリアクションにも。


つくづくノリが良い奴らだよなーと思う。


表情が目まぐるしく変化し、見るからに『明るく元気溌剌!』って感じだもんな。
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